コロナウィルス下で、2ヶ月弱の在宅勤務(テレワーク)を経ての所感

コロナウィルスの影響により在宅勤務が開始されてからまもなく2ヶ月が経とうとしています。もちろん自分史上最長期間の在宅勤務です。

今後の人生これを超える期間の在宅勤務をするのかどうかわかりませんが、良い機会ではあるので、ここまでの在宅勤務の実感を自分の備忘も兼ねて残しておきます。

タイムマネジメントの難しさ

まずはこれ。

いろんな方が既に述べていますが、タイムマネジメントが本当に難しいですね。通勤時間がなくなったことで、オンとオフの切り替えがしづらく感じます。

仕事終わらせて夕食食べた後に、ちょっと気になってパソコン開き、そのまま意図しない時間に仕事を続けてしまったことも多数。そしてそういう時に限って大した成果が上がりません(笑)

また、同僚や上司・部下とお互いに姿が見えないため、ついつい夜遅くや休日にメールを返すなどして、「頑張ってるオレ」をついついアピールしたくなってしまうことがあります。これ、短期的にはともかく、長期的には自分のパフォーマンスが落ちます。少なくとも自分はそうでした。

こういう動きが他者に連鎖していくと、心の弱い人から長時間労働や休日労働に引きずられていき、組織全体の効率が落ちてしまいかねないので意識的に止めないといけないです。

組織的に、「●時以降の執務は原則禁止」など、強い対応が必要になるなと感じています。それこそ、平時より強く意識しないといけない点です。

フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションに勝るものなし

コミュニケーションにおいて、対面で話した時の声の微妙なトーン、応答の間、表情の微妙な変化、体の姿勢の変化などから得られる情報は、思っていた以上に重要だったという実感を持ちました。これらなしでのコミュニケーションが結構なストレスになってます。

こういった情報として得られないということは、こちらから相手の状態に対して想像を働かせざるを得ず、それが自分の脳の余計なメモリーを食っている感があり、テレカンによる打ち合わせ後の疲労を強く感じるようになりました。

「在宅勤務でもオフィスにいる時と変わらず周りとコミュニケーション取れてます〜!」という人も見ますが、正直言ってそんなはずないよなあ、と感じてしまいますね。もし本当にそう思っている人がいるとすれば、普段のコミュニケーションで上記のような感覚を働かせていない人ではないか、という気がします。

共同体意識が薄まる

「社員が同じオフィスに集まる」という行為をしていないため、自分の中での企業という共同体に所属しているという意識が薄くなっていると感じます。

これ、良い面と悪い面があります。

同じ空間にいることによる同調圧力がかからず、無駄な付き合いや、いわゆる「空気を読む」必要がなくなり働きやすさを感じることがある一方、日々の仕事による他者貢献を感じづらくなり、なんとなく孤独感や無力感を感じてしまう瞬間が増えてきた実感があります。

このあたりは、人によるのでしょうね。

チーム内に後者の傾向が強いメンバーがいる場合、そのままにしておくとパフォーマンスが落ちたり、最悪離職につながる恐れがあると感じます。いつも以上に社内や部内での定例会議等の時間をもつべきでしょう。

トピックがなくても、15分でも30分でも時間をとって、声を掛け合うことが大切に思います。

平常時のパフォーマンスを求めてはいけない

あえて言いますが、「今この状況」の在宅勤務で、平常時のパフォーマンスを出すことは難しいです。自分は無理でした。

タイムマネジメントやコミュニケーションの問題もありますが、加えて平日は勤務、休日は自粛という状況。

ただでさえ不安を感じやすい状況、かつ発散の機会が限られる中で、普段と変わらないパフォーマンスが出せるとすれば、それはもはや修行僧か何かでしょう。

自分も在宅勤務開始時は、「在宅でもいかに普段と変わらないパフォーマンスが発揮できるかが大切」と思っていましたし、周りにもそうハッパを欠けていましたが、今ではそんな気持ちは微塵もありません。前向きに諦めることをしなければ、いずれどこかで精神的に参ってしまう危険を強く認識してます。

有事の在宅勤務下では、自分や他者に期待するハードルを「前向きに下げる」ことが大事だと感じます。

いずれ世の中が平常化し、しばらく経った際にこのエントリを読み返したら、自分はどんなことを感じるのか。その時が早く来て欲しいですね。